「私たちは、夢があるからここを選んだ」 前編 【特集】外資メーカー×ソニー内定者対談

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 「期待溢れるファーストキャリア」。対談を聞いて感じたことは、まさにこの一言に集約される。2人は「自分のやりたいことの壮大な仮説検証」をやり抜き、将来のビジョンを明確にした上で、理想のファーストキャリアを選ぶことができた。2人が設計しているキャリアとはどのようなものなのか?学生時代の取り組み、就職活動を振り返ってもらいながら、それぞれの思いに迫る。

 

舞台芸術プロデュース&JAXAインターン
アクティブに動いたことで見つけられた、将来のビジョン

 

––川野「こんにちは!記事担当のベンチャー男子(川野)です!まずはお2人の自己紹介をお願いします!」

 

外資女子「商学部4年生で、大手外資系メーカーに内定が決まっています。将来の夢は舞台芸術のマーケターになることで、目標はブロードウェイに関わることです。その為に、最初の10年は内定先の企業でじっくりマーケティングを学びたいと思っています。」

 

ソニー男子「同じく商学部4年生で、ソニー株式会社に内定を頂いております。将来は何かしらの形で宇宙開発に携わりたいと思っていて、JAXAに入りたいという思いがあります。最初10年15年は人事という形で色々学んで、そのスキルを次のキャリアで活かしていきたいと思っています。」

 

 

––川野「なるほど、お2人とも将来のビジョンは明確に決まっていて、それを見越してファーストキャリアを選択されたという感じですね。そのビジョンはいつ頃から明確になったのですか?」

 

外資女子「大学1年の頃からです。大学入学以前から芸術に心惹かれる部分があって、特別な思いを抱いていました。大学の講義での教授の話で、舞台芸術にも経営があることを知りました。しかも、ちょうどその頃に好きな舞台俳優が来日した時があって、それを見に行った時に、たまたま前の早稲田生が劇団四季を就職先として見ているということを知って。仕事として舞台に関わるのもありだと思いました。」

 

––川野「もともとは会計士志望だったのに、舞台芸術・ブロードウェイへの思いが固まったのは、どのような経緯があったのでしょうか?」

 

外資女子「舞台に関わる仕事を考え始めたんですけど、プロデュースも含めた経営側を自分がやりたいのかは謎で(笑)。それなら実際にプロデュースすればいい!って思って、大学1年の時に、友人を誘って舞台芸術のプロデュース事業を始めたんです。

 音大生を出演者にして、プロジェクトチームを作り、ツイッターでひたすら出演者を募って(笑)進めていく内に、プロデュースが何かっていうのが少しずつ分かってきて、徐々にプロデュースや集客の方に興味を持つようになりました。その中で、舞台芸術のマーケティングとか集客の難しさを知って、「将来マーケティングの側面で舞台芸術に携わってみたい」と思うようになったんです。」

 

––川野「学生時代に舞台芸術のプロデュース事業をされたというのは、ものすごく貴重な経験ですね。
では、ソニー男子さんが宇宙開発のビジョンを抱くようになった経緯はどのようなものでしょうか?」

 

ソニー男子「僕も思いは大学に入る前からありました。高1のときにアポロ13という映画をみて、とにかく「めちゃめちゃすごい!」と感動して。そのころから漠然と宇宙開発に携わりたいと思い始めました。

 自分が興味のあったビジネスの領域から携わろうと思って一橋に入ったのですが、実際にどんな部分で携われるのかが分からなかったんです。そんな時に、JAXAでインターンを募集していることを偶然先輩から聞いて。現場で研究開発している人たちがどういう想いでやっているのかを知るチャンスだと思って、ジョインを決めました。」

 

SONY
 

––川野「JAXAのインターン、これまた貴重な経験ですね!そこで何を思われたんですか?」

 

ソニー男子「率直に、研究者がすごくやりにくそうに仕事をしているって思いましたね。優秀なキャリアをもっている人が、事務作業に追われていたり、アメリカに引き抜かれたりして、とにかく研究に打ち込むのが難しそうで。

 そこから、研究者が働きやすいような環境づくりをすることで、宇宙開発に携わりたいという思いを抱くようになったんです。ただ、最初からJAXAに入るのは、自分の視野を狭めてしまう点でも良くないし、まずは日系メーカーが良いと考えました。」

 

外資女子「1つの環境に、完全に染まりたくはないっていうのはありますよね。私も舞台のことしか知らない舞台人になるのは避けたいと思っていました。舞台マーケティングに関する本を読んでみると、舞台芸術のマーケティングは全産業の中で一番遅れているという内容が書かれていて、舞台芸術においてはマーケティングが本当に課題なんだと感じました。

 もちろん、収益的に上手くいかないと良い作品も生まれないだろうし。そこで、まずはマーケティングに強い外資系メーカーで、自分のスキルを高めた上で、将来的に舞台芸術に飛び込みたいと思ったんです。」

 

––川野「おふたりとも、ものすごくアクティブな学生時代を過ごされたことがよくわかりました。実際、やりたいことがあっても一歩踏み出す勇気が持てない人も多いと思います。それを実行に移せる秘訣とは何なのでしょうか?」

 

外資女子「私の場合は、親を亡くしていることが大きいですね。私の父は46歳で突然亡くなってしまったのですけど、やりたいことをやり残したまま終わってしまうのは絶対後悔すると思ったんです。

 永遠に健康体で生きられることはないし、明日が来ることすら誰にも保証されていない。だから、やって後悔するかやらないで後悔するかを考えたとき、やらないで後悔するとおもったら絶対にやる。そういう基準で考えて動いています。」

 

ソニー男子「僕も尻込みすることはあるけど、やりたいことがあってチャンスがあるなら、飛び込むのが当然だって僕の中では考えています(笑)JAXAの場合は、お金が全くでないことがリスクだったんですが、かえってそれが良かったと思っています。お金が発生してないほうが、自分のやりたいようにできるし、逆に自由な身でどんどん環境に飛び込んでいけるって思いましたね。」

 

外資女子「そういうリスクをおかせるのが学生の特権でもありますね(笑)特に家庭を持ったら難しいし、履歴書に傷がついてその後のキャリアに問題が出ると思ったら尻込みしがちになってしまいますしね。」

 

 ブロードウェイと宇宙開発。それぞれの夢は、学生時代の大きなチャレンジで明確なものとなった。どちらも、最初は漠然としたものだったが、アクションを起こすことが理想的な仮説検証となったのだ。では、このような夢を胸に秘めて、なぜそれぞれの内定先を選んだのか。後編では、外資メーカーとソニーを選んだ2人のキャリア選択の思いに迫る。

 

後編