好きなお酒の銘柄を聞けば、その人が就職したい会社の規模が分かるかもしれない

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こんにちは。HITPORT編集部です。
師走を迎え、なにかと気ぜわしい毎日ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?キャンパスの銀杏の葉が落ちれば、いよいよクリスマスシーズン到来ですね。

クリスマスといえば日本酒ですが、皆さんはどんなお酒が好きですか?
言わずと知れた獺祭?それともあまり名の知れていないお酒?
話は変わりますが、日本酒ファンの間では
「火入れした酒と生酒では、どちらが美味しいか」論争があります。

火入れというのは、出来上がったお酒を加熱することで殺菌し、酒内の酵素の働きをとめること。火入れすれば味の劣化をある程度防ぐことができ、落ち着いた味わいの酒となります。一方生酒は、酒の中で菌が生きている分、フレッシュな味わいになると言われています。ただ、生酒は冷蔵保存が必須。輸送と保存をきちんと管理しなければ味がどんどん変化していってしまうというデメリットも。
どちらが美味しく感じるかは、その人の主観に依るので正解はありません。


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大きくなれば自ずと火入れ派に

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ちなみに、世に多く出回っているお酒の多くは火入れしたものです。規模が大きく技術力の高い蔵が造っているお酒は火入れであることが多いですね。マックやスタバを始めとする大手チェーンを想像していただければ分かりやすいと思いますが、これらで提供される料理や飲み物はいつ、どこで食べたり飲んでも同じ味がします。安定した品質の商品を提供できるブランドだから、私たちは安心感を持って入店し、注文することができるわけです。

お酒も同じ。もともと飲んでいる人が多いブランド力のあるお酒は、味の標準偏差が少し大きくなるだけで、期待する味と違うからと飲まなくなってしまうお客様はどかんと増えてしまいます。いつどこで飲んでも「あの味」を楽しめる必要がありますから、運送会社の管理方法や飲食店の保存方法に左右されてはいけないのです。だから、火入れ。

 

 

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生酒にこだわる小さな蔵もある

 

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一方、小さな蔵の中にも、その酒本来の味わいを愛し、生にこだわって醸造しているところもあります。少量を手で仕込んでいたりするので、それほど世の中に多く流通するわけではなく、多少味のばらつきがあっても大量の消費者が離れるということはありません。生酒の性質を理解し、その味わいの変化まで楽しんでいる人も多くいます。

とはいえ、初期の安定的なファン獲得は非常に重要なこと。とある蔵元は、自分の酒を置いている飲食店に抜き打ちで入店し、お酒の保存方法に問題があると感じたらすぐに全ての商品を回収するそうです。チャネルが限られる分、流通・保存を正しく行える取引先を選ぶというのも小さな蔵ならではのアプローチですね。リスクを背負って、自分が本当に美味しいと思う生酒だけを、信念を持って造り続けている蔵の姿勢には感動してしまいます。

 

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酒造りと人材育成は似ている

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この話を聞いた時に、火入れと生酒どっち派論争と、大手とベンチャーどっちに就職する論争は似ているのかもしれないと思いました。どちらも個人の好みと性質に依るので正解はないのですが。

ブランド力のある大きな規模の会社は、育成担当者や営業所の違いに左右されない、ばらつきのない人材が育てることが重要ですから、研修や育成環境がしっかりとマニュアル化されて整っているところがほとんどです。そこに属する人は、ブランドの力を借りてスピーディーに自分を売り込むことが可能になります。ある程度放っておいてもそれなりに市場価値の高い人材になることができるでしょう。多くの人に受け入れられる味わいになることは間違いありませんが、会社に万が一何かがあっても揺らがないあなた自身の個性を出すためには別の努力が必要になるかもしれません。

一方で、まだブランド力がない小さな規模の会社に行くと、上記とは逆の理由で育成方針すらきちんと定まっていないこともあるかと思います。ブランドのない自分が、ゼロからきちんと価値ある存在だと世の中に受け容れてもらうには、生酒のように既に大きな規模の会社には担えないニッチな領域で尖った魅力をつけることが必要です。そして、自分を正しく受け容れてくれる取引先を見極めて、きちんとありのままの自分を伝えていくことが求められます。こうしたセルフブランディングの不断の努力によって、外的環境の変化には動じない個性ある味わいになるでしょう。

 

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リスクを取って生酒人材になるという選択

私は小さな規模の会社を選びましたが、不安がないわけではありません。大手ほど明確な育成環境とキャリアパスが整っているわけではないので、何もせずぼーっとしているとすぐに味(市場価値)が劣化していくからです。ただ、きちんと自分の頭で考えて自分らしく行動し続けていれば、一度として同じ味には留まらない生酒のような、個性溢れるフレッシュで柔軟な人材になれるのではないかと期待しています。

皆さんはどのような味わいを持つ人材になりたいですか?

 

●おまけ●

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(Instagramより)

最後に私のおすすめのお酒を三種ご紹介して終わりにしようと思います。
・ちえびじん(大分) …ラベルのフォントから想像できる優しい味わい。お寿司と合わせたい一本。
・根知(新潟) …武蔵境にある「酒のなかがわ」でおすすめされて購入したビンテージ。究極のテロワール。
・KAKEYA(島根) …イタリアンやスペイン料理など味の濃いお料理と相性抜群、最高の食中酒。
ちえびじんと根知は武蔵境の「酒のなかがわ」に置いています。ここの中川さんは本当に日本酒に詳しく、生産者を大切にしたいという思いをお持ちの方です。お気に入りのお酒が、どんな蔵でどんな人が醸した酒なのか、聞いてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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