クリムゾンから三菱商事、MBA留学にいくまで【商社マンからラーメンマンになった男の物語1】

今回のインタビューに応じてくださったのは、一橋大学商学部を2004年に卒業した多胡雄人さん

大学時代はアメフト部クリムゾンの副キャプテンとして、チームを率いた経験から「いろんな人を巻き込んで一つの目標へ突き進む」ことを仕事でも実践してきました。三菱商事、MBA留学を経て、コンサルティングファームへ転職、現在はマレーシアの寿司チェーンレストラン「Sushi King」の経営に携わっている。一見変わったキャリアに見える多胡さんだったが、そこには一貫している信念や価値観があった。やりたいことを見つけ、人生の満足度を上げるためのヒントを感じ取ってみてください。

第一回では多胡さんの大学時代、就職活動のことから、三菱商事時代、そしてMBAへ留学することになるまで、どういう意思決定をしてきたのかに迫ります!

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自分の”琴線”に触れるものを探す、就活の3プロセス

こんにちは今日はよろしくお願いします。まず多胡さんがどんな学生生活を送っていたか教えてください。

多胡 「僕は父と祖父が税理士だった影響から商学部へ進学しました。入学前からすでにアメフト部に入部していて、最初は資格の勉強と両立させようと思ってたんですけど、現実的にはそんなに甘くなくて、、しばらくして部活だけに打ち込むことにしました。4年生の時に副キャプテンとしてチームを率いた経験から、人を巻き込んで一つのことをやり遂げるのが好きだということに気づいて、社会人になってもこのスタンスで仕事をしたいと思っていました。」

ーでは就職活動はどのようにやってましたか?

多胡 「これは体育会の学生に共通する事だと思うのですが、とにかくOB訪問を繰り返しました。不動産、商社、生保、損保、銀行、広告、、と一通り話を聞いた後に、商社が面白そうだと思い、商社に絞って就職活動をしました。その時の軸は、世界という舞台で、いろんな人を巻き込んで大きな仕事をしたい”というものです。最終的にはご縁があった2社から、商社の中でトップと言われていた三菱商事で頑張ってみようと思い、決めました。」

就職活動をする際、僕が心がけていたことは3つあります。まずいろんな人の話を聞き、視野を広げることです。次に、見聞きした事を比較すること。比較することで初めて違いが見えてくるからです。これは恋愛もそうですよね?(笑)。視野を広げて、比較して、最後に体験することです。就職活動において体験するということは、その会社の人と一緒に時間を過ごしてみて、自分がどう感じるかを確かめることです。この3つのプロセスを通じて、多様な価値観・考え方を知り、自分の琴線に触れるものを確かめることが大切だと思います

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東京都より大きな炭鉱を創っていた商社時代

ーなるほど、この3つのプロセスは永久保存版ですね!では次に三菱商事でどのような仕事をしていたのかを教えてください。

多胡 「希望通り金属グループに配属となり、経営者人材を育てるという会社の方針で、1年目は管理部門で研修し、2年目からは、鉄鋼のトレーディングをしている合弁会社へ出向しました。二つの会社の異なる文化や仕事の仕方を、新人というフラットな立場で体験できたのは、人や組織について考えるいい機会でした。次に、人材育成プログラムの一環で、投資部署へ異動となりました。オーストラリアの資源投資会社を担当し、経営計画書の作成、予決算管理、内部統制、税務問題など、事業投資先のガバナンスを経験しました。実際にオーストラリアの炭鉱街に駐在し、現場の経営を学ぶこともできました。

次に担当したのは、前述の資源投資会社の中で一番大きい投資先でした。一つの案件で数千億円規模の大きな投資を何件か担当し、炭鉱や港の開発などを実行しました。投資を行い、新しい仕組みを創っていくのは楽しかったですし、東京都よりも大きいスケールの炭鉱ができあがるので、振り返ってみると当時、世界という舞台で大きな仕事』はできていましたね。」

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ートレーディングや投資部門の経験を通じて、着実に経営人材に近づいているように思いますが、MBAにいこうと思ったのは何がきっかけだったのですか?

多胡 「次に担当したのは、新しい炭鉱権益を買う仕事でした。当時の上司は飛び抜けて優秀な方で、ハーバード・ビジネススクールでMBAを取得されていました。僕より13歳年上の方でしたが、10年後、自分はこの人のようになれるのか、どうすればギャップを埋めることができるのか、と考えた結果、その鍵の一つがMBAだと思いました。安易ではあるんですけど、それで留学を志し、社内選考や、MBAの試験をくぐり抜け、ニューハンプシャー州のダートマス大学にMBA留学することが決まりました。

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MBAの価値
“あなたにとって一番大切なことは何ですか?”

ーMBAで人生が大きく変わったと伺っていますが、最初の動機は、「すごい先輩に追いつきたいから」という理由だったんですね。ではMBA時代のことを聞かせてください!

多胡 「そうですね、まず僕が振り返って思う、MBAの価値についてお話しします。英語環境で経営に必要な知識を身につける、世界の優秀な人材とのネットワークを構築するというのもあると思うのですが、やはり自分が生涯かけてやりたいことを明確にすることだと思います新しい人やものに出会い、多様なキャリア、生き方、価値観に触れながら、就職活動の時と同じように、比較、体験することで、自分の琴線にふれるもの(=軸)がクリアになっていきますMBA受験の話に少し戻りますが、スタンフォード大学の有名なエッセイで、

“What matters most to you, and why?”
(あなたにとって一番大切なことは何ですか?それはなぜですか?)

というものがありました。これに答えるのに、実は3ヶ月くらいかかりました。この質問はキャリアだけでなく、自分の人生をどう生きるのか、ということにつながります。エッセイを書いている時は社会人8年目でしたが、結局やりたいことの内容は根本的に変わっておらず、いろんな人を巻き込みながら、世界という舞台でビジネスをしたい。』ということでした。このエッセイは、留学中をどう過ごすかを考えるいいきっかけになりましたね。」

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アメフト部の副キャプテンとして、チームを率いたことから、いろいろな人を巻き込みながら大きな目標へ向かう楽しさを覚えた多胡さんが、最初に選んだのは商社。トレーディングや投資を経験したのち、力をつけるためにMBAへ留学することが決まりました。次は多胡さんの人生を大きく変えることになったMBA留学について語っていただきます。

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