HITOTSUBASHI INNOVATORS’ SUMMIT 2016 イベントレポート#1

2016.12.14..Wed  05:00.p.m. 兼松講堂

4名のイノベーターと、未来のイノベーター200名が兼松講堂に集まった。
テーマは、人工知能と文系学生の生き方。
人工知能もよく分からない、プログラミングもできない、そんなコンプレックスをちょっぴり抱く一橋生。その分野の第一線で活躍するfreeeの佐々木さんの口からどんな言葉が飛び出すか、興味津々だ。
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# episode 01  誰も選ばない道へ

~一橋でデータサイエンスを学び、博報堂やGoogleを経てfreee起業に至るまで〜

  • キムタクに憧れていると思われたくないから、データサイエンスに転向
  • ベンチャーから博報堂に入社したとき、「高速道路から下道の運転に切り替わった」感覚がした
  • Googleで統計学博士号の天才に囲まれる中、自分の価値をどう発揮したか
  • freee誕生、中小企業の仕事こそ格好良いと思われる世の中を創る


▼キムタクに憧れていると思われたくないから、データサイエンスに転向

人工知能を使って中小企業の財務を自動化しようと、freeeを創業した佐々木です。
もともと私は、卒業したら両親と同じ美容師になるつもりでした。しかし、木村拓哉さんが美容師役を務めたドラマを観て、キムタクに憧れて美容師になったと思われるのは嫌だと思い、別の道を探り始めました。そこで始めたのは一番面白いと感じていた統計学・データサイエンスです。その頃、留学にも行きました。奨学金が欲しかったので、行き先は一番人気のないスウェーデンを選びました。

▼ベンチャーから博報堂に入社したとき、「高速道路から下道の運転に切り替わった」感覚がした

ベンチャーでインターンも経験しました。データサイエンスの学びを活かして、大手クライアントのためにインターネット調査結果の集計を効率化する仕事でした。日曜日の夕方に出社して、土曜日に帰って着替えを持って日曜日にまた出社。デスクの下に布団を敷いて寝泊まりしていました。リアルな課題を解決する達成感を知り、自信を手に入れたのはこの時です。

博報堂に新卒入社した時は、「高速道路から下道の運転に切り替わった気分」がしました。今までは自分のやったことのない難易度の高い仕事を毎日任されていたのに、博報堂では一年目だからという理由で、難しい仕事を一切やらせてもらえなかったからです。それでもがむしゃらに目の前の誰かの課題を解決してあげようと努力しました。

▼Googleで統計学博士号の天才に囲まれる中、自分の価値をどう発揮したか

その後費用対効果が分かる仕事がしたいと投資ファームを経てGoogleに入ったのですが、周りは統計学の博士号をとっているような天才ばかり。まるで歯が立ちませんでした。そこで他の人がやっていなかった中小企業向けのマーケティングに集中したところ、成果がどんどん出て面白い仕事を任されるようになりました。

そこで気付いたのは、日本の中小企業は世界に比べると相当遅れているという事実。「日本では年間170万台のFAXが未だに販売されている」「スミソニアン博物館が歴史的遺産としてFAXを導入した」という記事がNew York Timesに取り上げられてしまうほどでした。優秀な財務の人たちが、ずっとパソコンに向かって数字を打ち込む仕事をしているということにも違和感を感じました。

▼freee誕生、中小企業の仕事こそ格好良いと思われる世の中を創る

その頃から、インターネットを使えば、中小企業の方が格好良い働き方をしている世界も作れるのではないかと考えはじめました。これまで経理は、会計ソフトに数字を手入力していましたが、銀行などに既に存在するデータをもとに作成を自動化すれば、彼らはもっと格好良い働きができる。そう思ってfreeeを立ち上げました。

クラウド化を進めているのは、クラウド上にデータを蓄積していけば、人工知能が中小企業の経営に対して、より良い提案をできるようになるのではないかと思ったからです。いずれは人工知能が財務データから判断し、自動で融資を受けられる機能などを設け、会計・給与計算ソフトの枠を超えた新しいサービスを創っていきたいと考えています。

 

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次回# episode 02  人工知能は文系の仕事を奪うのか?

●HITOTSUBASHI INNOVATORS’ SUMMITとは●
年に一度、HITPORTが主催し、
世界を相手に活躍するOBOGを集めて
開催するトークイベント。
テクノロジーの変化をキャッチアップし、
キャリアの選択肢を広げる新しい視点を
手に入れることが狙い。

 

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