HITOTSUBASHI INNOVATORS’ SUMMIT 2016 #episode2 人工知能は文系の仕事を奪うのか

2016.12.14..Wed  05:00.p.m. 兼松講堂

4名のイノベーターと、未来のイノベーター200名が兼松講堂に集まった。
テーマは、人工知能と文系学生の生き方。
# episode 01では、freee創業者の佐々木氏が歩んできた、一橋生としては異色のキャリアを紹介した。ここからは、いよいよ本題である人工知能についての見解を語る。

# episode 02  人工知能は文系の仕事を奪うのか

——–Topics——–

  • 人工知能に取って代わられる ≠ 仕事が無くなる
  • 人工知能に代替されそうな会計士が今アメリカで人気のワケ
  • 文系だからってコンプレックスを持つ必要はない
  • 私たち人間に求められる能力

▼人工知能に取って代わられる ≠ 仕事が無くなる

現時点で人工知能に最も期待されていることは、人の感情を再現することではなく、人が判断するのが苦手な部分をカバーしてあげることです。たとえば運転や投資、経理などの判断をする人工知能は、今最も投資されています。現在人工知能のレベルは急速に上がっており、囲碁のレベルも人間を上回ってしまいました。自分の職がいつか人工知能に奪われるのではないか不安に思うこともあるでしょう。

人工知能に取って代わられる可能性が高い仕事に、小売店販売員や会計士、セールスマンをはじめ、保険・証券担当事務員やローン審査担当者などが挙げられます。でも大丈夫、不安に思うことはありません。これらの職種はまったく無くなるわけではなく、仕事で求められる能力の性質が変わるだけですから。

 

▼人工知能に代替されそうな会計士が今アメリカで人気のワケ

例えば会計士はこれまで、不正が無いか財務諸表などの数値データをチェックをする仕事を中心にしていました。ところが、財務諸表の数値に矛盾が無いか確認することは人工知能の方が得意です。そこで数字のチェックを人工知能が担うことで、現在会計士たちはもう一歩踏み込んで中小企業向けの経営コンサルティングに集中するようになっています。そのため、会計士はより魅力的な職種となり、アメリカでは従事者が増えているほど。

銀行の融資審査担当者も同様に、融資審査業務自体は人工知能がどんどん担うようになりますが、その代わりに生まれた時間とリソースを使って融資先の事業価値を高める仕事ができるようになっています。どんな職種も人工知能のおかげでよりやりがいのある仕事に集中できるようになるというわけです。

文系だからってコンプレックスを持つ必要はない

一橋生の皆さんは文系ですから、プログラミングができないことにコンプレックスを持っているかもしれません。しかし、そのプログラミングですら人工知能が担うようになると言われています。プログラマは、Googleの高速検索技術などを開発できるほど、高度な能力が求められるのです。すなわち、人工知能を前に文系も理系もないのです。

次の世界で何が起きるかなんて予測できませんから、変化に耐えうるキャリアを築くために能動的に動いてください。自分のいる業界が斜陽産業なのであれば、これから伸びる産業に行った方が得です。そして大きな企業に入って、会社に言われたことだけをやっていては、変化に対応する能力が身につきません。どんな会社に行っても活躍できる自分になるためにはどうすればよいか、考えてみて下さい。

▼私たち人間に求めめられる能力

人工知能は、与えられたゴールに向かって最適なルートで到達することは得意ですが、自分で目的やゴールをセットすることは得意ではありません。すなわち、私たち人間に求められるのは、上流における明確なゴールの設定力です。それを身につけるために意識して今から磨いておいた方が良いのは以下の3つの能力です。

  • なにがなんで問題なんだろう?と分析する能力
  • 情熱で人を動かすコミュニケーション力
  • 新しいものを肯定してみる力

中でも、最後の新しいものを肯定してみる力は、特に重要です。広告代理店時代、検索は能動的にワードを選定しなければならないことから、頭の良い人にしか受け容れられないものだと思っていたこともありました。それが今はどうでしょうか。誰しもが当たり前のように毎日検索していますよね。未来を予測するためには不可欠な能力であることがお分かりいただけるかと思います。

最後に私が大好きな言葉を。


“The best way to predict the future is to invent it.”
未来を予測する最善の方法はそれを発明してしまうことだ。

これは、パーソナルコンピュータという概念を提唱したアラン・カーティス・ケイの言葉です。サークルの問題でも良い、部活のトラブルでも良い、文句を言わずに全力で解決にあたってみてください。そうすれば、自ずと次に自分がやるべきことが見えてくるでしょう。(終)

次回、#episode3ベンチャー経営者達が一橋生に伝えたいこと

  • HITOTSUBASHI INNOVATORS’ SUMMITとは●
    年に一度、HITPORTが主催し、世界を相手に活躍するOBOGを集めて開催するトークイベント。
    テクノロジーの変化をキャッチアップし、キャリアの選択肢を広げる新しい視点を手に入れることが狙い。



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