新卒でDeNAに入社したOBが語る、「メガベンチャー」に向いている学生とは

体育会やサークルの先輩が商社や銀行、メーカーに就職し、OBOG会などで会社の話や働き方の話を聞いたという一橋生は多いのではないでしょうか?一方、就職活動を始めると一橋大学以外の周りの学生がメガベンチャーの選考を受けている話を耳にすることも多いかもしれません。

今回は、世間では話題になっているものの、一橋生があまり就職先として選ばないメガベンチャーに新卒で就職し、その後、当時15人ほどの規模であったスタートアップに転職された管偉宏さんにお話を伺いました。

前編では管さんの学生時代から、一橋生にあまり知られていないメガベンチャーの仕事や働き方、メガベンチャーに向いている学生のタイプに関してお話しいただきました!

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株式会社エバーセンス   管 偉宏さん

4年間スポーツをするためだけに大学に入ったんだっけ?

ー学生時代には色々な経験をされていたと伺っているのですが、入学してからどのような学生時代を過ごされていたんですか?

管   中学生、高校生の時に野球をやっていたんですが、大学受験のことを考えるなどで不完全燃焼だったなという課題感がありました。そして大学に入学してすぐに、初心者からでも日本一を目指せる環境にあったラクロス部に入部したんです。でも2ヵ月で退部してしまいました。入部して2ヵ月たったある日の朝練のときに、3,4年の先輩たちがものすごく泥臭く練習しているのを見て、すごいなと思いました。でもすごいなと思ったのと同時に、この先4年間スポーツをするためだけに大学に入ったんだっけと疑問に思ってしまったんです。

ー退部されてからは、何をされていたんですか?

管  まずは知人の紹介などで、様々なサークル・団体の話を聞こうと思いました。そのなかで学生のための政策立案コンテストを企画・運営しているGEIL(ガイル)という団体の新歓に行ったんです。GEILの人たちのまとっている空気感や目指しているところに共感でき、同時に内に秘めている情熱に惹かれ、正式にGEILに入りました。GEILでは主に、渉外として働き、コンテスト開催のための協賛金を集めるための企業リストアップから、実際に提案しに行くところまでやっていましたね。最終的には、部門リーダーも勤めさせていただきました。GEILを2年の夏に引退した後は、2社のベンチャーでインターンを経験しました。

ーインターンに関して詳しく教えてください!

管  1社はBPO(注:ビジネスプロセスアウトソーシング。自社の業務プロセスを外部企業に委託すること)をしている会社でした。海外の労働力などを活用し、企業に付加価値の高いサービスを提供していました。その会社での新規事業のディレクターや、企業と学生との接点をもつためのイベントの企画・運営を担当させてもらえました。もう1社は新卒向けのサービスをしている会社で、企業説明会のアンケートなど、学生が体験した情報を整理・集約して、企業へのコンサルティングを行っている5人ぐらいの会社でした。前者は半年ほどで、後者は卒業までずっと続けていました。

実はインターンをやりながら、公認会計士の勉強もしていたんです(笑)。GEILでそれなりに営業というものを経験したんですが、自分の中で身についたスキルはなんちゃって感があって…。自分は体育会を辞めて違うところで頑張るという決断をしたのもあったので、何か手に職をつけれるように頑張りたいなと思ったんです。でも結局、インターンの方が楽しかったのと、ビジネスの現場で感じるヒリつくような感覚に魅力を覚えたため、インターンに注力し、公認会計士の道を志すことを辞めました。インターンをしていた企業はどちらも、皆がビジネスに対して真剣でトップダウンで言われたことだけやるのではなく、実力と想いがある人は活躍できる環境があったので、そこに共感できたのが、インターンを長く続けられた理由だと思います。」

広告、コンサル業界志望からメガベンチャーへ興味が移る

 

ーその後、就職活動をすることになると思うのですが、どのような業界を見ていたんですか?

管  初めは広告代理店とコンサルティングファームに興味を持っていました。GEILやインターンでの営業活動の中で、企業がいろいろな課題を抱えてることがわかり、それを解決することがやりがいだと感じていました。あとは、自分自身が飽きっぽい性格をしているっていう自覚があったので、色々な業種・職種の人と広く関われることも考慮して、広告代理店かコンサルティングファームがいいのではないかと。

ー広告代理店とコンサルティングファームに興味を持ちながら、最終的にはDeNAに就職されたんですよね。広告やコンサルから、DeNAに興味の対象が変わったのはどういう経緯なんですか?

  少し余談ですが、昔からずっとプロ野球チームのベイスターズが好きで、自分が就職活動をしているときに、たまたまDeNAがベイスターズを買収したんです。DeNA自体はあまり知らなかったし、ゲームに興味があるわけでもなかったんですが、もしかしたら球団経営に携わるチャンスがあるかもしれない、という軽い気持ちで面接を受けに行きました。選考の過程で目の当たりにしたのが、社員のほとんどが20〜30代と若手主体の環境のなかで、新卒1年目からバリバリと成果を出して働いていて、数字を挙げている姿です。それを見てすごいエキサイティングだなと感じました。

広告代理店やコンサルティングファームももちろんよかったのですが、今までの人生を突き詰めて振り返ってみて、これから何をしていくのが一番イキイキと働けるのかと考えてみると、自分自身が事業に主体的に関わっていくことができて、かつ自分の頑張りがしっかり評価されるような環境で働くのが楽しいんじゃないかなと。

ー当時DeNAに就職する一橋生は周りに少なかったのではないですか?不安などはなかったのですか?

  正直不安などは一切感じていませんでした(笑)。まずベンチャーが忌避されがちな理由のひとつである経営の危うさについては、クオーター毎に数百億円の売上をあげていて、かつ営業利益率が40-50%出せている財務状況を見て全く問題がないと思えました。また、ゲームだけでなくEC事業や球団経営をはじめとした新規事業などの領域の広さも、様々な経験ができそうだとポジティブに捉えられました。僕自身というより、周りの一橋生や家族に不安がられることはありました。自分はその時点で長い人生の中で全てを見通すことはできていたわけではないけれど、少なくとも入社して数年間、どのような社会人生活を送りたいか、確固たる軸がありました。だから周りの人たちに何を言われようが、自分の決定をまったくブラさずに歩むことができました。

メガベンチャーの向き不向き

ーDeNAではどのような仕事をされていたんでしょうか?

  配属はDeNAショッピングというEC事業でした。その中で、最初の1年半は広告提案の営業をしていました。具体的に何をしていたかというと、ショッピングモールに出店している企業の売上を伸ばすためにはどうすればよいか、出店企業の方と一緒に考え、売上を伸ばすための広告提案をしていました。成果を出すために愚直に営業活動に邁進していた結果、事業部の中でもそこそこ重要な数字を作れるようになり、モール全体の特集企画のUI/UXのディレクターを任せてもらえました。どういうUI(ユーザーインターフェース)だったらユーザーは商品を探しやすいか、どういうUX(ユーザーエクスペリエンス)だったらユーザーはストレスなく商品を購買できるかなどを、企画からワイヤフレーム(注:Webサイト制作における骨組みのこと)を描くところまで、デザイナー、エンジニアと協力しながら仕事を進めていました。それ以外には、DeNAショッピングと入社のきっかけでもあるベイスターズを絡めた連携企画の設計・推進にも携わっていました。

ー就職した先輩があまりいなくて、あまり理解していない一橋生も多いと思うのですが、実際のところメガベンチャーと呼ばれるDeNAでの雰囲気や働き方ってどのようなものなのですか?

  職場の雰囲気は本当に良かったです。会社に居ることが目的になってしまっている人など、後ろ向きな人がほとんどいなくて、社内での足の引っ張り合いのようなことも一切ありませんでした。言いたいことを声に出して言える環境なので、正しいことを言えば皆が賛同してくれます。逆に間違ったことを言えば、ボロクソに言われますが(笑)。ちなみに未だにいまだにDeNAの人と飲んだり、やめた今でもDeNAの草野球チーム野球部に所属したりしているのは、そういった気持ちのいい人たちと関わり続けたいと思えるからです。

働き方に関しては、良くも悪くもアーリーフェーズのベンチャーとは異なるかもしれません。もちろん配属先や繁忙期・閑散期によって異なるとは思いますが、入社前には「寝る暇もないし土日もない」なんて脅されたりもしていたものの、土日出社は厳禁でしたし、平日もどんなに遅くても終電までには帰っていました。

ただ、新卒はとても鍛えられる環境だと思います。DeNAでは学歴を問わず、同じスタートラインに立ちます。学生のなかには、色々なスキルを身に着けて「ジェネラリストになりたい」と考える人もいると思います。もちろん中長期的な目標としては良い選択肢だと思いますが、スタート地点からそればかり考えてしまうと、多くの人は全て中途半端になってしまうのではないかと僕は思っています。DeNAではまず1つ突出した力をつけるべきという鍛え方で、時間を効率的に使いながら、突出した能力を柱として、様々な事業や職種に「できること」を拡げていくことが是とされていました。その中で僕はまず法人営業の能力を鍛えられたことで、UI/UXディレクターといった「スキルの幅を拡げる」経験も積めましたし、今後どのような企業に転職したとしても、営業で全くバリューが発揮できないということはないという自信を培うことができました。

ー働いてみて、どのような学生がメガベンチャーやベンチャー企業の就職に向いていて、逆にどのような学生が不向きだと思いましたか?

  自分で自分をモチベートできない人は、このような環境で働くのは難しいかもしれませんね。DeNAはまだ先輩の面倒見がよかった方だと思いますが、より小さな規模のベンチャーでは、口を空けて待っていれば仕事をもらえるという環境ではありません。そのため、自分で課題を見つけて、動いて、なんとか成果につなげていくという、口で言うと簡単ですけど実際に「仕事」としてやるには相当しんどいことをやりぬく気持ちを、自分で強く持ち続けるしかありません。しっかりとした教育制度が整っている会社で、一人前の社会人になっていくキャリアの方が「性に合う」人はたくさんいます。そういった企業の教育スタンスと、いわゆるベンチャー企業の教育スタンスは、方法や期間の違いはあれど、一人前の社会人になることはできますので、本人の心がけや適性がどちらに向いているか?が大事なんだと思っています。
逆に、言われたことをただやるのに違和感を覚えたり、自分で色々考えて動いていきたい人は、若手のうちから議論に参加したり、行動に移していくことが良しとされるような会社が向いているのではないでしょうか。そういう環境はベンチャーの方が実現されやすいのはあるでしょうし、そのなかでもDeNAはよい選択だと思いますよ。

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