如水会イベント体験レポート! ~いま世界はどこに向かっているのか「シリコンバレーからの報告」~

3月2日の少し雨が降る夕方、HITPORTメンバーは一年生以来ご無沙汰していた、如水会館の前に立っていた。なにやら、シリコンバレーの偉い人が講演会をすると聞きつけてやって来たのだ。
会場に入ると、受付で「お名刺を頂戴します」と言われ、戸惑うメンバー。「学生でして、名刺を持っていないんです。。。」と伝えると、「学生さんなんですね!よくきてくださいましたー!」ととても暖かく歓迎していただき、ホッとする。名刺を求められるなんて、何か少し大人になった気分だ。

場内はビシッとスーツで決めたOBOGの方ですでに超満員!みなさん仕事帰りに講演会に寄るなんて、勉強熱心な方々だなあと思っていると、主催者の吉澤さんから挨拶の言葉が。

吉澤さん「みなさん、今日はお集まり頂きありがとうございます。本イベントは、日本におけるイノベーターが集うプラットフォームを構築することを目指して開催しました。将来的には、この会から新たなビジネスを生み出し行きたいと考えています。第一回の本日は、世界の新トレンドを知り、日本企業として何をすべきなのかを考えるきっかけにして頂くために、シリコンバレーからベンチャーキャピタリストのアニスウッザマン氏をお招きしています。それではよろしくお願いします。」

受付でもらったビラを見ると、『協力:一橋如水会、東工大「蔵前工業会」、MIT Venture Forum Japan』との記載が。どうやら、一橋にとどまらず世界レベルで繋がりを作っていこうとしているようだ。何やら面白そう!

▼第一部:アニスウッザマン氏講演(Fenox Venture Capital CEO)▼

アニスさん「皆さん、こんばんは。私は、東京工業大学工学部でエンジニアリングを学んだ後、IBMに入社しビジネスを学びました。その後、シリコンバレーにベンチャーキャピタルを設立し、現在CEOを務めています。今日は、私がシリコンバレーで見ている世界TOPクラスの最先端技術をご紹介します。(ちなみに、英語ができないHITPORTメンバーは、講演が英語で行われた場合どうしようとビクビクしていたのですが、アニスさんはとても流暢な日本語を喋る方でとても安心しました笑。)

IOT

アニスさん「IoTに関して、何千社もありますが、その中で世界No.1のベンチャー企業が”Afero”です。実は、Aferoを作ったのはアンドロイドの開発に携わったメンバーなんですね。チップデバイスからクラウドまでの全領域において、データの暗号化が確保されていて、非常に質の高いサービスを提供しています。」

AR/VR

アニスさん「この技術自体は3年前から出てきていますが、一般的なアプリはまだ作られておらず、まだまだ苦しんでいる現状があります。Apple,Facebookなど世界トップクラスのITカンパニーもこの領域に参入しようとしています。現実とバーチャルを同時に体験できるARヘッドセットで面白いものを開発しているのが、”meta”という企業です。あの有名なY combinatorの卒業生がメンバーの半分を占めていて、国籍もアメリカとイスラエルが半々とういうのが特徴です。すでに手術デモンストレーションも行なっているなど、拡張現実(AR)分野では世界最高峰です。」

AI

アニスさん「AI関連で今ホットなデバイスは、ロボットにAI技術を搭載したものです。MITで生まれた、”Jibo”を紹介しましょう。これは、世界で初めてのファミリーロボットで、世界最先端の音声認識と画像認識技術が使われています。見てもらうとわかると思いますが、人間の形をしていないんですね。世間のロボットに対する期待度は意外に高くないので、Jiboのように少しひねった面白いアイディアを掛け合わせるとすごくウケるんですね。」

他にも、ヘルスケアや自動運転、フィジカルとデジタルの融合といったテーマで具体的なサービスの紹介が行われた。

アニスさん「今日ご紹介したようなこれらの技術を日本企業が導入していくには、シリコンバレーともっと密に連携していく必要があります。計画を立てるだけでなく、実行に移して初めて、価値が生まれるので、ぜひこういった機会を活用してシリコンバレーと日本がもっと繋がってくれたらと思います。」

最近メディアでも名前をよく耳にする技術たちだったが、実際どのように使われているかをここまで詳しく聞いたのは初めてで、こんなに技術は進歩しているのかと驚くばかりだった。(理系の分野で普段縁が無いだけに余計だったかもしれないが。。)スマホが自分の知らない内に、世界ではテクノロジーを中心にどんどんイノベーションが起きているのだと思うと、ワクワクすると同時に取り残されていた気もして、ちょっと怖くなった。

休憩を挟んだ第二部では、一橋大学ICS藤川教授進行のもと、先ほどのアニスウッザマンさんと主催者の吉澤さんを加えてトークセッションが行われた。

▼第二部:トークセッション▼

藤川教授「こんばんは。一橋ICSで教授を務めている、藤川です。今日は、地球全体を眺める視点で何が起きているのかと、どこで何をすべきなのかということについて、簡単にお伝えしたいと思います。」

在庫を持たない企業の勝利

藤川教授「「2017年の現在を一言で表すと、新しい産業革命の時代だと言えるでしょう。そして、新しい時代には新しいルールがありますが、何だと思いますか?2015年に世界最大のタクシー会社となったウーバーを知らない人はいないと思いますが、彼らはタクシーを1台として所有していません。また、世界に広まっている民泊サービスのAirBnbも、一つも民泊を持っていません。世界最大のSNSである、Facebookも何かコンテンツを持っている訳ではありませんよね。これらの企業の特徴をまとめると、在庫を持っていないということに行き着きます。」

3つの特徴

藤川教授「もう少し詳しく見てみると、”Shift””Melt””Tilt”という特徴があります」
①Shift
藤川教授
全産業のサービス化が進んでいます。60年前から起きている傾向ではありますが、世界全体で少子高齢化が進んでおり、日本で解決策を見いだすことができれば、世界全体にモデルを波及させることができます。」

②Melt
藤川教授
Appleが何業か一言で表せるでしょうか?AppleはMacやiphoneといったデバイスの上にitunesというサービスを持ってきて大成功しましたよね。もはや、モノづくりとサービス業の境目は無くなっています。」

③Tilt
藤川教授
今まで、先進国は北半球に集まっていました。ただ現在は、ヒト・モノ・カネが北から南に動いています。これからの未来が本当に北半球にあるのか?特に人口1億2千万人しかいない日本市場の中に固まっていて未来はあるのか?ということを真剣に考える必要があると思います。」

この後、「新技術の導入に必要なことは?」「市場を新しく発見する意味」などのテーマでトークセッションが行われた。質疑応答でも「資本主義の未来は?」「AR/VRによってオフィスはいらなくなる?」など参加者から活発に質問が飛び交い、大盛況のうちに会は終了した。

 

最後に主催者の吉澤さんにインタビュー!

>今日はありがとうございました!知らないことばかりで目からウロコでした。今回はキックオフイベントとのことですが、今後どういった会にしていきたいですか?
吉澤さん「こちらこそ遠いところからご参加ありがとうございました。シリコンバレーのみならず、イスラエル、中国など、世界のいたるところでイノベーションは起きています。日本とそういった海外を繋げるイベントにしていきたいですね。」

>何か次回の具体的な構想などありましたら教えてください!
吉澤さん「次回は、スタンフォード大学医学部の先生をお招きし、ヘルスケアビジネスの最先端に迫っていきたいと思いますので、学生の方もご興味があればぜひ参加してください。」

>>>次回のイベント詳細が決定次第、HITPORTメディア・SNSでも告知しますのでぜひチェックしていてください!

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