タネは一つのツイート!?「ぽてと」を育てた二人の新たな挑戦「よんあーる」 種を植えた男達 第一話

を降り立ちスマホを頼りに畑を探すメンバーを迎えてくれたのは、コートに地下足袋、Yシャツに長靴のお百姓さん…ではなく「よんあーる」のお二人。「よんあーる」とは、一橋生なら誰もが知っている農業サークル「ぽてと」を立ち上げた森田さんと松浦さんが新たに発足させた団体です。

三話からなる連載の第一話では、農業との出会いから「ぽてと」設立までお伺いします。

ーではまず、森田さんから自己紹介をお願いします。

森田 こんにちは、森田慧といいます。(サムネイル画像右)一橋大学には2014年4月、法学部に入学しましたが商学部へ転学部して、今は5年一貫のMBAプログラムの1年目で院に通っています。1年の6月に「ぽてと」を立ち上げてから2年間代表を務めまして、今は今年から立ち上げた「よんあーる」の代表をしています。

ー法学部に入学された理由というのは?

森田 高校の時理系で、大学も農学系のところを受験したんですけど落ちまして。一浪してる間に弁護士になれば喰いっぱぐれないだろうということで法学部を受けることにしたんです。なので当初は司法試験を受けようと思ってたんですが、何を思ったか農業サークルを立ち上げてしまい、全てが狂ってしまった、ということでございます。(笑)

ーなるほど(笑)「ぽてと」立ち上げについては後程伺うとして、では松浦さんの自己紹介をお願いします。

松浦 よろしくお願いします、社会学部4年の松浦悠介です。(サムネイル画像左)1年の時森田と同じクラスで、「ぽてと」は当時入っていた6つほどのサークルの内の一つに過ぎなかったんですが、結果的に副代表を務めまして、今は「よんあーる」の副代表をしています。

 

~農業との出会い~

ーありがとうございます。では森田さんに、「ぽてと」を立ち上げたきっかけになる農業との出会いについて聞きたいと思います。

森田 振り返れば僕の出身地に関わる話で、僕の生まれ育った門前仲町は東京の下町であんまり緑はなかったんですけど、プランターとかで野菜や果物を育ててる家庭が多くて、その影響があって僕の家でもトマトとか野菜を作っていましたね。このプランターのルーツについて調べたことがあって、江戸時代に植木屋が植木鉢をこの辺に売りに来てたらしく、その風土が残ってるんじゃないかと。

ーすごいリサーチしてますね…!

森田 講演会などでお話をさせていただく機会が増えて、とある方に教えていただきまして。

そんなことがあって中学で農芸部に入って中高一貫の6年間、畑を耕し続けましたね。

ー松浦さんは元々農業への興味はあったんですか?

松浦 ごく一般的くらいですね。森田みたく「0⇒1」の人間はそれに興味があって始めるけど僕は乗っかる側で「なんかやってんじゃん」くらいのノリで始めて、そのうちどこかのタイミングではまっていったんですね。

森田 よく入ろうと思ったよね。

ーあんまり親友ってわけじゃなかったり…?

松浦 どっちかというとキライな…

森田 おい!そんなことないだろ!(笑)

お互いに冗談を飛ばしつつ話を進めるお二人。信頼関係が伝わってきます。

 

~「ぽてと」設立~

ーそうして高校まで農業漬けだった森田さんが「ぽてと」を立ち上げるに至った経緯を聞かせて下さい。

森田 まず、農芸部の頃から「畑やってるよ」と言うと、「また森田が変なこと言ってるよ」とあしらわれつつ、「おもしろそう」「野菜作りしてみたい」という声も一定数以上あることに気づいたんですね。そこで若者の農業への潜在的興味があるのではないか、という仮説を立てていたんです。

とはいえ大学で農業する気はなかったんですが、KODAIRA祭終わって暇になっていたところ、同じクラスで折り紙のサークル(IOC)をつくったやつがいて、「あいつがつくったなら僕も」と思って、つくるなら農業だろうということで立ち上げることになりました。

ー具体的な準備などはどのように?

森田 まずTwitterで「農業サークル立ち上げました」とつぶやきました。

ーえぇ!?まず呟いたんですか!?畑は見つけたりしてたんですか?

森田 いや、畑も探してなくて。事前に知らせてたメンバーからも「マジでつくるとは…」と驚かれました。(笑)なのでその後で慌てて国立市役所行って「畑ってどこにあるんですか?」って聞きましたね。それで片っ端から畑の電話番号当たっていって、ようやく一つ確保できて始動したのが2014年の6月15日でした。

ーまさに”勢い”って感じですね…畑がない、などのリスクなどは考えなかったんですか?

森田 今やるとしたら絶対考えると思うけど、当時の自分にはその発想はなかったかな。クラス代表やってたからメンバーも集められるし、農芸部の経験もあるのでなんとかなるだろうと。とりあえずおもしろいことやってやろうと思ってましたね。

松浦 立ち上げるの自体はそんなに大変じゃなかったよね。その後の方が大変だったな。

森田 つくったのはツイートしただけだったからね。

だから最近「団体・サークルつくりたい」って相談受けることあるんだけど、「つくるのは簡単だよ、Twitterで言えばいいだけ」って言ってる。

ーそのようにして「ぽてと」は立ち上げられたんですね。一方で松浦さんは多くのサークルに所属していたようです。

松浦 そうですね、自分は森田とはちがってサークルやバイトなど、まずは色々広げてみてその中で面白いと思った一つに入っていくという感じです。それも確信をもって選ぶんじゃなくて、「これじゃね?」くらいのテンションで飛び込んでみてみるんです。もし違ったらまた別のものに入っていけばいいだけの話なので。みんななにかしらのフックがあるとは思うんですけど、それっていっぱい試してみた中で見つかるんじゃないでしょうか。

ーその話、すごく共感できます。そうして試しに農業に入ってみた結果、はまって今に続いてると思うのですが、それはどうしてですか?

松浦 単純に森田と馬が合った、というのがありますね。「日々楽しい」と思えることが大事で、こいつといるとケンカもするし言葉通じないけどそれが楽しくて、でも一方で想いはしっかりとあってそこに向かっている。それがこの人だけじゃなく農業やってる人にはほかにもいっぱいいて、これはヤバいなと。なので農業自体もそうですけど、農業に惚れた人間に魅せられた、という感じです。

農作業中のお二人。メンバーも体験をさせていただきました!

第一話では、いつの間にか夢中になれるものがあり、それに向けて一直線に歩んできた森田さんと、まず視野を広げて様々な体験をしたうえでフックにかかったものに入っていった松浦さんの違いが印象的でした。どちらがいいというわけではなく、自分はどちら、あるいはどういうタイプなのかと振り返ってみると、新しい世界が開けるかもしれません。第二話では「ぽてと」と「よんあーる」の運営についてお伺いします。


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