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前編では、大学入学から就職、AKB48プロジェクトの新規事業プロデューサーを務めていた頃のお話をお聞きしました。後編では現在山本さんが代表取締役を務めているミライシュハンのお話を中心にお聞きしていきます。

 

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行き着いた先は、ミライシュハン

日本酒×ブランディング

 

 

>お酒を扱うミライシュハンを立ち上げた理由は何だったのでしょうか。

山本 酒というのは、大学時代から自分の中の大きなテーマでした。また、地方創生にも興味があったので、地方が東京よりも価値をもつものって何かなと考えた答えでもあります。例えば不動産は地方より東京の方が価値があると思うんです。

でも酒は原料が米と水なので、「銀座四丁目の田んぼの米と東京都水道局の水で作りました」っていうより、「田舎の田んぼで作ったお米と渓流の水で作りました」っていう方がおいしそうに感じませんか。東京から助けるという東京が上になるような関わり方ではなく、地方がバリューを発揮してビジネスをできる商材だったので酒がいいなと思ったんです。

 

山本 金箔とか加賀友禅とかもある中で、自分なりに調べて酒が事業性があると感じたからでもあります。仮説ですけどね。クリエイティブとかファッションとかにも興味があったのでそれらを伝統的な酒に注入していくのも面白そうだなと思いました。「地方・酒が好きだ」という思いと、「リアルにグローバルで通用するビジネスか」という2点を考えた結論です。

 

>ブランディングビジネスとして制服・AKB・酒と様々な商材を扱ってきている中で、商材によって共通することや違うことはありますか。

山本 流通など違うことはたくさんありますね。共通するのは、最終消費者がいる商売、つまりB to Cなことですかね。どれもファンビジネス的なところもあるので根本はそんなに違わないです。

「出来上がったものをどうぞ」じゃなくて、「一緒に作っていきましょう」っていうやり方AKBビジネスで学ばせていただいたので、自分の中で大事にしているところですね。キーワードは「お客さんと一緒に作っていく」です。

>ブランディングビジネスのやりがいは何でしょうか。

山本 世の中にないものを作り出していくという仕事なので、それを一般の方に発信していけるというのはめちゃめちゃ面白いです。B to Cならではですね。やりがいも大事だと思うんだけど、「年収数倍あげるから興味ないことをやって」って言われてもやりたくないと思っているんです。

自分の好きなものを扱ってビジネス化していきたいし、今それができていて幸せですね。さらに自分がハッピーなだけじゃなく、他の人も幸せになれるビジネスじゃないですか。地方の蔵元のお酒を東京で買ってもらえると、その蔵元にお金が落ちるし、地方の米農家にもお金が落ちるしっていう。自分が楽しいことをやって、結果人が喜んでくれるって、一番良いですよね。

 

 

7月14日に代官山にオープンするお店で取材させていただきました!
60年前に建てられた酒屋を使われているそうです。

 

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経営者としての視点

金融時代の経験と今のやりがい

 

>楽しいことを仕事にできるのが一番ですよね。では、経営者のやりがいは何ですか。

山本 自分で責任取らなきゃいけないけど、自分で意思決定できることです。普通の企業だと上に人がいて、その人が思い描いている絵があったり、上場企業だったら社会から期待されることってあったりするはずですけど、今の立場ならある程度自分で決めて進めていけます。社会にあるビジネスモデルであれ、ないビジネスモデルであれ、自分で提案していける。それが面白いですね。

>経営者の仕事には、金融機関時代の経験は生きていると感じますか。

山本 2つの点で生きていますね。1つ目はスキルです。投資銀行は数字を客観的に分析してアドバイスするのが仕事だと思っているんですが、自分はもともとアドバイスする側ではなくプレイヤーになりたかったんです。

だから投資銀行にはファイナンス面はどうすればいいのかということを知りたくて修行で入ったんですね。もちろん数年しかいなかったのでプロにはなれてないと思いますが、大枠が勉強できたのは良かったです。

もう1つは業界について分かったことです。自分ひとりで全部できるわけではないので、他の人に頼ることもあるんですが、業界に一度入ったおかげで誰がどんなことをやっているか分かり、適した人に頼めるようになりました。業界地図が頭に入ったってことですね。

 

>実際にミライシュハンを立ち上げてみて、予想と違ったことはありますか。

山本 お酒のセレクトショップなので、業種的には酒屋さんと一緒なんですね。酒造もそうですが、伝統的酒屋さんも創業何百年とかいう世界な訳です。友だちのお父さんならすんなりOKしてくれますけど、他の人は君何者なの?何言ってるの?っていうところから始まるんです。そこが最初は大変でしたね。

他は…。私は相当な根明なので、かなり失敗しているはずなんですけど、想定していたのと違うことを認めたくないというか、各論では結構あるだろうけど、総論ではプラン通りだと思い込んでいます()

 

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地方に日本版ブルゴーニュをつくりたい

 

>そうなんですね() これからのビジョンはありますか。

山本 2つの軸で考えています。1つは業界的な話で、日本にブルゴーニュみたいな町づくりをしたいです。フランスにワインを飲みに行こうってときに、ブドウ畑がパリにあると思う人はいないじゃないですか。それはシャンパーニュであったりブルゴーニュであったり、お酒を主とする町があるんですよね。一方日本において「日本酒の町」として認識されているところは、どこか思い当たりますか?

 

>確かに、日本でお酒の町って言われても明確には思い浮かばないですね。

山本 テロワール(もともとはワイン、コーヒーなどの生育地の地理や気候による特徴を指すフランス語)という概念が日本酒にはうすくて。ワインの場合には名前にぶどう畑の名前が入ってくるんですよね。他の人が同じ味のワインを作ったとしても、畑が違うから同じじゃないっていう話になるんですけど。日本酒の場合は、兵庫の山田錦っていう品種の米が一番良いらしいってなると、他県の人もそれ買ってきてお酒を造るみたいな。

でも、それだと観光地になりづらいんですよね。石川県に蔵があるけど畑は兵庫みたいな。僕らがやりたいことっていうのは、「地域のもの」という、他にコピーできないもので付加価値づけをしていって、いろんな産業がそれを中心にできていくお酒の町を日本の田舎に作りたいんです。日本版ブルゴーニュですね。

 

>お酒を通して地方に街づくり、ってことですね。もう1つは何ですか。

山本 もう1つは、世界をもっとカラフルにすることです。今はいろんな世界で見えないヒエラルキーがあると思うんです。例えば大学や就職もそうじゃないですか。ある程度社会的評価っていうのがあって、こんな知識があったらこの業界もっとよくなるのにっていうときでも、「えーそんな業界…」っていう見えない壁があったりとか。グレースケールというか、同じ色彩上で分けられてると思うんです。

人材もそうなんですよね。一橋の子インターンで来てくれて優秀で感謝してますけど、多摩美の子雇ったらデザインセンスめちゃめちゃ良かったりするんですよね。もしかしたら舞台役者の人を雇ったら、すごく良い接客をしてくれて、良い大学卒の人より活躍するかもしれない。でもそういう人が今やれるのって、選択肢限られちゃうじゃないですか。

例えば偏差値的な良さを持ってる人は社会的に評価されるんだけど、でも他の良さを持ってる人は生きづらかったりする部分があるので、なんか輝いて色を持ってる人っていうのをどんどん採用していったりとか。例えばAKBのメンバーって常に競争の中にいて、物凄く努力しているんです。

投資銀行のアナリスト並の競争とか仕事量があって、こういう人が弊社もそうですがビジネスをやるととても活躍すると思います。例えばそういう子将来うちでスタッフやってくれたりとかしたらいいなと。世の中もっとカラフルにしていこうっていうのが会社の中で考えているビジョンですね。

 

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一橋生へ幅広い選択肢と経験値を

 

>ありがとうございます。では最後に、一橋生へメッセージをお願いします。

山本 今の一橋生って、言い方はいですが、東大に8掛けしたみたいな部分あると思うんですよ。就職先とか見てても。それぞれの強みを生かしたキャリア展開をしていく学校もあるんですけど、一橋ってなんかじてそれなりに優秀みたいなキャラクターになっちゃってて、就職先も商社とかメガバンクとか、それらを否定するわけではないのですが偏りが多くて、それって別に一橋じゃなくてもできるじゃん感じるんですよね。入試受けるときにそんなこと考えてないと思うんで、大企業に行く人を否定するつもりはないですけど、それでもまだやっぱり比率がいびつだなと思います。

元々一橋のアイデンティティって、産業界のリーダー、特に明治期は「新産業のリーダー」を多く産み出したところにあります。Captains of Industryという言葉が校是にもなっています。昔は、辛酉事件で東京帝大に吸収されそうになったときに学生が総退学の意思を示したくらい独立性があって、本来オリジナリティーの塊のような大学です。

 

 

だから後輩が就職活動をするときには、幅広い選択肢を知ってもらいたくて。怖いことでもないし、社員じゃなくて自分でやるっていう選択肢もあるんだよっていうのを伝えたいです。せっかくポテンシャルがあるのに、「みんながこうしてるから」「これがいいらしいから」みたいなことで決めて、ちょっと待遇の良いサラリーマンになるので本当にいいんだっけっていうことだと思っていて。

 

いろいろトライアンドエラーをくり返して、どんどん都心に出ていろいろな世界を見て欲しいんです。やはり経験値が必要だと思うんですよね。受験っていうゲームでそれなりのパフォーマンスをあげてきた人たちなんだから、いろんなことにチャレンジしたり、都心でビジネスに関わったり、能動的に動いていって欲しいです。一橋は他大に比べて就活をがつがつやる人が少ないと思うので、自分でちょっとやってみると見返りはめちゃめちゃあるはずだと思います。

 

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