カンボジアで運動会を開催する現役一橋生に話を聞いてみた<前編> 社会学部3年 飛矢智希さん

 皆さんは一度しかない学生生活をどのようにお過ごしでしょうか?バイトに勉強にサークル、それだけでも楽しいけど、どこか物足りないというあなたへ・・・今回は、現役の一橋生ながら、自ら組織を立ち上げ、カンボジアでスポーツフェスティバルを通じて教育支援を行うという、一風変わった活動をしている社会学部3年の飛矢智希さんを取材しました!

 

~スポーツフェスティバルで行う教育支援とは~

-よろしくお願いします!早速ですが飛矢さんが立ち上げたSeedAという団体についてお聞かせください。
飛矢 一言でいうと、カンボジアでスポーツフェスティバルを開いている団体で、「スポーツ×国際協力」をテーマにしています。スポーツを通して学校教育の普及を目指しています。特に、ドロップアウト率の低下、つまり学校をやめてしまう子どもの数を減らすことを目標に据えて活動をしています。

大学2年生の春に本格的に始めたのですが、スポーツ教育をカンボジアに導入すれば、ドロップアウト率を少しでも下げることができるのではないかと考えて、カンボジアの小学校でスポーツフェスを開催しています。スポーツフェスティバルは小学校の運動会のようなもので、玉入れや綱引き、二人三脚などをやっています。内容はメンバー全員で決めています。

-運動会そのものですね!面白そうです。どうしてそのような活動を始めようと思ったのですか?
飛矢 1年の夏に、カンボジアで英語を教えるインターンに参加したのですが、後半になると生徒たちと夢の話をするくらいまで仲良くなって。その中で、小学校5年生の女の子が、看護師になるという夢を断念して、家の農業を手伝うために学校を辞めてしまったんです。それがすごく心残りで。その子は、僕に何も相談しないまま学校を辞めていて、別の子からの手紙でそのこと知ったんです。6週間ですごく仲良くなったはずなのに、相談なしに辞めてしまったのがとても悔しかった。

そこから、「子供たちはなぜ学校に通えなくなってしまうのか」と、疑問を抱くようになりました。それがきっかけで、カンボジアの教育に関心を持ち、課題解決の活動を行うに至りました。

-まさに原体験があったのですね。音楽や芸術など色々な分野での教育支援という形が考えられると思うのですが、どうしてスポーツフェスティバルという形を選択したのですか?
飛矢 ドロップアウトの原因として一番初めに思い浮かぶのは貧困だとと思いますが、実はカンボジアは小中は無償教育なので、授業料が払えずに辞めてしまう子どもは意外と少ないんです。

では、どうして辞めてしまうのかというと、1つは子ども自身が学校に面白みを見いだせないということがあります。内戦の影響もあってカンボジアの教育の質は高くありません。子供たち自身が、学校にいく意味を見出せなくなってしまい、辞めてしまうのです。

もう1つは、親が学校からやめさせてしまうということがあります。カンボジアでは10歳の子どもも労働力としてみなされます。だから、学校を辞めさせて農業を手伝わせようと考える保護者は多く、よくわからない「学校」という箱に子どもを入れておくくらいなら、家計の足しにしようと考えられることが多いのです。大学の教授の話や論文などから、この2つが大きな原因だと認識するようになりました。

-そこで、運動会をやれば子どもが学校に行く意味を見出せると?
飛矢 自分の小学校のころを思い出すと、体育の授業や休み時間に友達とやった、キックベースが楽しくて学校に通っていたなって気がついて(笑)運動会は子供が楽しめるのはもちろん、保護者が学校に来るきっかけにもなると思っていて。スポーツフェスティバルの際に、校長がスピーチをすれば、保護者に学校のことを分かってもらえるうえに、子供たちがスポーツを友達と一緒に楽しんでいる姿を見れば保護者の学校への印象も変わるんじゃないかと思いました。

 

~全てが0→1だった。乗り越えてきた壁~

-子どものころの原体験に基づいて、今のやり方にたどり着いたんですね。スポーツフェスティバルを開催するうえで様々な障壁があったと思うのですが、どのようにして乗り越えたのですか?
飛矢 課題は山ほどありました(笑)1回目を開催しましたが、保護者が全然来なくて。子どもたちや先生を通して招待状などを渡してはいたのですが、忙しかったり、そもそも親が学校に来る文化がなかったりで。親の注目を集めることの難しさを痛感しました。

そこで、招待状の出す時期を早めたり、300ドルくらいかけて保護者用の椅子を用意したりと、色々な手段とりました。結果、来てくれる保護者の数はどんどん増えていって…これが1番嬉しかったですね。来てくれる理由も、「プレゼントが配られるから」から「純粋に楽しいから」に変わっていって。進歩を実感して、すごく嬉しかったです。

-保護者の方を巻き込めるようになったのは大きな成果ですね。他にはどんな苦労がありましたか?
飛矢 資金面も大変でした。クラウドファンディングで地道に30万円集めたり、個人や企業の協賛を足をはこんでとってきたり。それから、屋台を出す代わりに出展料をもらったり、広告料収入とかいろいろやっています。とにかく1回目が本当に大変でした。やったことのないことに対して支援、協賛をお願いしなくちゃいけなかったので。それもあって、初めはクラウドファンディングを利用しました

 

1人の女の子との悲しい出来事をきっかけに、カンボジアで教育支援を始めた飛矢さん。
後編では今後の目標や、海外に飛び出した経験から見えたものに迫ります!

 

 

飛矢さんも登壇する、国立史上最大規模の講演会が開催決定!

■Ikkyo Innovator’s Festival
■主催:AIESEC/HITPORT
■日時:11月20日(月)17:20~20:10
■登壇者一例:
・「日本で一番働きがいのある会社」の経営者
・スカイマークの会長を兼任する一橋教授
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